健康を意識してオリーブオイルで唐揚げを作ってみたものの、「なんだか思っていた味と違う」「正直あまり美味しくない」と感じたことはありませんか。実は、オリーブオイルには唐揚げを美味しく仕上げるためのちょっとしたコツが必要です。なぜまずいと感じてしまうのか、その理由と解決策を詳しく解説します。
唐揚げにオリーブオイルを使うとまずいと感じる原因
オリーブオイルは独特の風味と高い栄養価が魅力ですが、日本の家庭料理である唐揚げと合わせる際には、その個性が裏目に出てしまうことがあります。まずは、なぜ「まずい」という違和感が生まれるのか、その主な原因を整理してみましょう。
香りが強くて衣や鶏の風味とぶつかる
オリーブオイル、特にエキストラバージンオリーブオイルは、フルーティーな香りと独特の苦味や辛味が特徴です。この香りが、醤油や生姜、ニンニクで下味をつけた唐揚げ本来の風味とぶつかり、全体としてまとまりのない味になってしまうことがあります。
特に、和風の味付けを目指している場合、オリーブの洋風な香りが主張しすぎることで、「食べ慣れた唐揚げの味」から遠ざかってしまいます。鶏肉自体の淡白な旨味もオイルの香りに負けてしまい、結果として「なんだか変な味がする」という印象を抱きやすくなります。
温度が上がりきらずベタつきやすい
オリーブオイルは、サラダ油などに比べて比較的低い温度で煙が出始める「発煙点」を持っています。エキストラバージンタイプの場合、高温で揚げようとすると油が劣化しやすく、焦げたような苦味が出てしまうため、無意識に低温で揚げてしまうことが多くあります。
低い温度でダラダラと揚げてしまうと、衣がお肉から出る水分と油を吸い込みすぎてしまい、仕上がりがベチャッとした重い食感になります。唐揚げの醍醐味である「サクサク感」が失われ、口当たりが油っぽくなることも、まずいと感じる大きな要因です。
油の種類で後味の重さが変わる
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は酸化しにくいというメリットがありますが、揚げ物として大量に摂取すると、人によっては後味が重く、胃もたれしやすく感じることがあります。
精製されたさらさらした揚げ物用油に比べ、オリーブオイルは質感が「重厚」です。この重厚さが衣にしっかり残ってしまうと、食べ進めるうちに油の主張が強くなり、最後にはくどさを感じてしまいます。さっぱりとした唐揚げを好む方ほど、この質感の差に違和感を覚えやすいです。
揚げ油の使い回しでクセが出やすい
オリーブオイルは一度加熱すると風味が変化しやすく、揚げカスなどが残ったまま使い回すと、独特のクセや酸味がより強調されます。何度も繰り返し使ったオリーブオイルで揚げると、衣の色が悪くなったり、古い油特有の嫌なニオイがお肉に移ったりしやすいです。
特に鶏肉の脂が溶け出した後のオイルは、オリーブの香りと動物性の脂が混ざり合い、非常に複雑なニオイに変わります。このニオイが衣に染み付いてしまうと、新鮮な油で揚げた時のような軽やかさがなくなり、不快な後味の原因となります。
唐揚げがおいしく仕上がるおすすめの油とアイテムまとめ
唐揚げの味を左右するのは、やはり油の質と調理を助ける道具です。オリーブオイルの良さを活かしつつ、失敗を防ぐためのアイテムをご紹介します。
揚げ物向きでクセが出にくい油のおすすめ
唐揚げには、香りが控えめで高温に強い油が適しています。健康を意識しつつ美味しく仕上げるための選択肢です。
| 種類 | 特徴 | 公式サイト |
|---|---|---|
| 米油(ボーソー油脂) | 酸化に強く、カラッと揚がる。油切れが抜群。 | ボーソー油脂公式サイト |
| キャノーラ油(日清オイリオ) | クセがなく、素材の味を邪魔しない定番の油。 | 日清オイリオ公式サイト |
オリーブオイルを使うなら相性のいいタイプのおすすめ
どうしてもオリーブオイルで揚げたい場合は、香りが抑えられた「ピュア」タイプを選ぶのが正解です。
| 商品名 | 特徴 | 参照リンク |
|---|---|---|
| カルボネール ピュアオリーブオイル | 精製オイルをベースにしており、香りが穏やか。加熱調理に最適。 | 三菱食品(代理店) |
| 味の素 オリーブオイル | 日本人の好みに合わせたマイルドな味わい。 | J-オイルミルズ公式サイト |
カラッと仕上げる温度管理グッズのおすすめ
失敗の原因である温度不足を防ぐには、正確な温度計測が不可欠です。
- タニタ デジタル温度計: 油に浸すだけで正確な温度がわかります。180度をキープするのがサクサクへの近道です。
- 和平フレイズ 温度計付き天ぷら鍋: 蓋に温度計がついているため、常に状態を監視できます。
油切れをよくする保存・仕上げアイテムのおすすめ
揚げた後の処理で、重たさを解消しましょう。
- リード ヘルシークッキングペーパー: 高い吸油力で、衣に残った余分な油をしっかりオフします。
- ラバーゼ 揚げ物ざる: 網目が立体的で、接地面が少ないため油切れが非常にスムーズです。
オリーブオイルでも失敗しない唐揚げの揚げ方
オリーブオイルの性質を理解して調理すれば、ヘルシーで香り豊かな美味しい唐揚げを作ることができます。ポイントは「水分管理」と「二段階の加熱」です。
下味は水分を抑えて香りを整える
オリーブオイルは水分が多いとベタつきやすいため、下味をつけた後はキッチンペーパーなどで鶏肉の余分な水分を軽く拭き取りましょう。醤油や酒の水分が衣に残っていると、揚げている間に衣がふやけてしまいます。
また、オリーブの香りと調和させるために、下味に少しハーブ(オレガノやタイム)を加えたり、生姜を多めにしたりすると、オイルの風味と鶏肉の旨味がうまく結びつきます。和風にこだわりすぎず、少し洋風の要素を足すと違和感がなくなります。
衣は厚くしすぎず軽さを出す
衣が厚いと、それだけ吸い込む油の量が増えてしまいます。オリーブオイルで揚げる際は、片栗粉を薄く均一にまぶし、余分な粉はしっかりと叩き落としましょう。小麦粉よりも片栗粉を多めに使う方が、オリーブオイルの重さを感じさせないカリッとした軽い食感に仕上がります。
衣をつけた後は時間を置かずにすぐ揚げるのもポイントです。時間を置くと肉の水分が粉に染み出し、揚げた時に油を吸いやすい「重い衣」になってしまうからです。
二度揚げで中心と衣を分けて仕上げる
オリーブオイルの低い発煙点をカバーするために、二度揚げは必須です。まずは160度程度の低温で3分ほどじっくり揚げ、中まで火を通します。この段階ではまだ色が薄くても大丈夫です。
一度取り出して4〜5分休ませた後、油の温度を180〜190度まで上げ、最後に1分ほど高温でサッと揚げます。この短時間の高温加熱によって、衣に含まれた余分な油が外に押し出され、オリーブオイル特有の重さを感じさせないクリスピーな仕上がりになります。
揚げ上がり後の置き方で食感を守る
揚げたての唐揚げを積み重ねて置くと、重なった部分が蒸れて衣がふにゃふにゃになってしまいます。網を敷いたバットに、できるだけ重ならないように立てて並べましょう。
余熱で火を通している間も、空気に触れさせることで表面の水分が飛び、サクサク感が持続します。油を切りながら、しっかりと「蒸気を逃がす」ことが、オリーブオイルで揚げた時のベタつきを防ぐ最後の大切な工程です。
テイクアウトや作り置きでまずくなりやすいポイント
オリーブオイルを使った唐揚げは、時間が経つと特有の変化が起こります。テイクアウトや翌日のお弁当で「まずい」と感じるのを防ぐための注意点です。
冷めると香りが立って油っぽく感じやすい
オリーブオイルは、冷めると脂が固まりやすく、特有の香りがより強く感じられるようになります。揚げたてでは気にならなかったオリーブのクセが、冷めることで「しつこさ」として強調されてしまうことがあります。
特にお弁当箱の中で冷えた唐揚げは、お肉の脂とオリーブオイルが混ざって白く固まることがあり、これが口の中で溶ける時に重たさを感じさせます。持ち歩きを前提とする場合は、できるだけ油切れの良いピュアタイプを使い、揚げた後にしっかりと油を吸い取っておくことが重要です。
密閉しすぎると衣がしんなりしやすい
テイクアウトの容器や保存容器に熱いうちに蓋をすると、自分の蒸気で衣がふやけてしまいます。オリーブオイルで揚げた衣は、一度しんなりすると普通の油よりも「ねっとり」とした食感になりがちです。
持ち帰る際は容器の蓋を少しずらすか、キッチンペーパーを敷いて水分を吸わせるようにしましょう。完全に冷めてから密閉することが、翌日も美味しく食べるための鉄則です。
温め直しはレンジだけだとベタつきやすい
電子レンジで温め直すと、衣の中の水分が表面に出てきてしまい、さらにオリーブオイルの油っぽさが際立ってしまいます。レンジは中心を温める程度(20〜30秒)に留め、仕上げにトースターで1〜2分焼くのがベストです。
トースターで焼くことで表面の油が再び活性化し、衣がカリッと復活します。この際、アルミホイルを軽く敷いておくと、落ちた油が燃えるのを防ぎつつ、上手にリフレッシュできます。
付け合わせやタレで重さをリセットできる
冷めたオリーブオイルの重さを解消するには、酸味や薬味の力を借りるのが一番です。お弁当に入れる際は、レモンを添えるだけでなく、大根おろしやポン酢、あるいは梅肉ソースなどを別添えにしてみましょう。
酸味がオイルの脂っぽさを中和し、冷めていてもさっぱりと食べられるようになります。また、キャベツの千切りをたっぷり添えることで、口の中のリフレッシュができ、最後まで飽きずに楽しめます。
まずいをおいしいに変える味変とアレンジ術
もし作った唐揚げが「やっぱりオリーブオイルのクセが強くてまずい」と感じてしまったら、調味料やアレンジで味をガラリと変えてしまいましょう。
レモンと塩で香りを軽くする
最も簡単な解決法は、たっぷりのレモン果汁を絞ることです。クエン酸がオリーブオイルの独特な風味を和らげ、爽やかな後味に変えてくれます。
醤油を足すよりも、シンプルに「岩塩とレモン」で食べる方が、オリーブオイルの良さをフルーティーな方向に引き寄せることができます。ブラックペッパーを強めに振るのも、香りの衝突を抑えるのに効果的です。
スパイスでオリーブ感を馴染ませる
カレー粉やチリパウダー、クミンなどの強いスパイスを振りかけると、オリーブオイルの香りが「スパイスの一部」として馴染みます。
地中海料理でもオリーブオイルとスパイスは定番の組み合わせなので、違和感なく美味しく食べられます。少し多めにスパイスをまぶして、スパイシー唐揚げにリメイクしてみましょう。
南蛮漬けで油の主張をまろやかにする
「衣がベチャッとしてまずい」という場合は、いっそのこと甘酢に浸して南蛮漬けにするのがおすすめです。お酢の力で油っぽさが完全に消え、玉ねぎや人参などの野菜と一緒に漬け込むことで、オリーブオイルのコクがドレッシングのような役割を果たしてくれます。
冷めても美味しい料理なので、作り置きでの失敗を救済するのにも最適な方法です。
サラダや丼で油分を分散させる
唐揚げ単体で重いと感じるなら、カットしてサラダのトッピングにしたり、たっぷりの生野菜と一緒にご飯に乗せて「唐揚げ丼」にしたりしましょう。
マヨネーズに少しわさびを混ぜたソースをかけると、オリーブの香りと絶妙にマッチします。他の食材と組み合わせることで、油の主張を分散させ、バランスの良い一品に生まれ変わります。
唐揚げのオリーブオイル問題を気持ちよく解決するまとめ
唐揚げをオリーブオイルで揚げて「まずい」と感じてしまうのは、オイルの強い香りと温度管理によるベタつきが主な原因です。しかし、香りの穏やかなピュアオイルを選び、二度揚げでしっかりと油を切る工夫をすれば、オリーブオイルならではのコクを活かしたヘルシーな唐揚げを楽しむことができます。
もし失敗してしまっても、レモンやスパイス、南蛮漬けなどのアレンジで美味しくリメイクすることが可能です。オリーブオイルの性質を上手に味方につけて、心も体も満足できる唐揚げ作りを楽しんでくださいね。

