ししゃもは何歳から食べられる?骨や塩分の注意点と食べやすくする工夫を紹介

ししゃもは頭から尻尾まで丸ごと食べることができ、カルシウムが豊富に含まれているため、成長期のお子様にぜひ食べさせたい食材です。しかし、骨や塩分が気になるため「いつから与えていいのか」と悩む親御さんも多いでしょう。お子様の成長に合わせた最適な開始時期や、安全に食べるための工夫について詳しく解説します。

目次

ししゃもは何歳から食べられる?安心して始める目安

ししゃもをお子様に与える時期は、単に月齢や年齢だけで決めるのではなく、お口の成長具合を確認することが大切です。大人が食べるように丸ごと一本をそのまま食べるには、それなりの咀嚼力が必要になります。まずは、判断の基準となるポイントを見ていきましょう。

目安は「奥歯で噛める頃」から考える

ししゃもを本格的に食べ始める目安は、離乳食が完了し、幼児食へ移行する1歳半から2歳頃となります。この時期は多くの子供に奥歯が生え揃い、食べ物をしっかりとすり潰して飲み込めるようになるからです。ししゃもは骨ごと食べる魚ですので、歯ぐきだけで噛むのは難しく、奥歯でしっかりと骨を粉砕する力が必要になります。

奥歯が生えていない時期に骨のある魚を与えると、十分に噛み砕けずに喉に引っかかってしまうリスクがあります。また、ししゃもの皮や身の繊維も、奥歯がないと噛み切りにくいものです。お子様が普段から少し硬めの野菜や肉を嫌がらずにモグモグと食べられているか、食事の様子をよく観察してください。もし、まだ丸飲みしてしまう傾向がある場合は、無理をせずにもう少し時期を遅らせるか、後述する「ほぐし身」にする方法からスタートするのが安心です。

最初は少量で体調の変化を見ていく

初めてししゃもを与えるときは、アレルギーや消化への影響を確認するため、ごく少量から始めるのが鉄則です。最初は「ほぐした身を一さじ」程度からスタートし、食べた後の様子に変化がないか注意深く観察しましょう。ししゃもは青魚ではありませんが、魚全般に対するアレルギー反応が出る可能性はゼロではありません。

また、ししゃもは意外と脂質が含まれており、卵(子持ちししゃも)の部分は消化に時間がかかることもあります。食後に下痢をしたり、お腹を痛がったりしないかを確認してください。初めてのときは、平日の午前中など、万が一の際にすぐ小児科を受診できるタイミングを選ぶとより安心です。一度に何本も与えるのではなく、他の食材と組み合わせて少しずつ慣れさせていくことで、お子様の胃腸への負担を抑えながら、ししゃもの栄養を取り入れることができます。

骨と皮が気になる子は工夫が必要

大人にとっては気にならないししゃもの骨や皮も、敏感なお子様にとっては大きな違和感や不快感の原因になります。特に「子持ちししゃも」の卵のプチプチとした食感や、皮の少し硬い感触を「怖い」「嫌だ」と感じてしまう子も少なくありません。一度「痛い」や「おいしくない」という記憶がつくと、魚嫌いになってしまうこともあるため注意が必要です。

最初のうちは、大人が丁寧に骨を取り除き、皮を剥いてから、中の柔らかい身の部分だけを与えてみるのも良い方法です。骨を外す手間はかかりますが、お子様が「お魚はおいしい」と感じることを優先しましょう。また、ししゃもの苦味がある「はらわた」の部分は取り除いてあげると、より食べやすくなります。成長とともに咀嚼力が上がり、味覚が発達してくれば、自然と丸ごと食べられるようになりますので、焦らずにその子のペースに合わせて「食べやすい形」を探してあげてください。

迷うときは小児科や健診で確認する

お子様の成長スピードには個人差があるため、どうしても判断に迷うことがあります。そのようなときは、1歳半健診や歯科健診の際に、専門家に相談してみるのが一番の近道です。「うちの子の咀嚼力で、小魚を骨ごと食べさせても大丈夫でしょうか」と具体的に質問してみましょう。

また、小児科を受診した際に、アレルギーの有無や離乳食・幼児食の進め方についてアドバイスをもらうのも有効です。専門家は歯の生え方だけでなく、飲み込みの動作なども含めて総合的にアドバイスをくれます。親御さんだけで「もう2歳だから大丈夫なはず」と思い込むのではなく、専門家の意見を一つの指標にすることで、自信を持って新しい食材にチャレンジできるようになります。安全第一で進めることが、お子様の健やかな食生活を守ることに繋がります。

子ども向けに選びやすいししゃもおすすめ

お子様にししゃもを買う際は、味付けやサイズに注目して選ぶことが大切です。最近では、塩分を抑えたものや、調理の手間を省ける便利な商品も増えています。ここでは、特に幼児食におすすめのアイテムをご紹介します。

骨が少なめの小ぶりししゃもを選ぶ

大きなししゃもは食べ応えがありますが、その分骨も太くて硬い傾向があります。お子様には、なるべく身が柔らかく、骨が細い「小ぶりなサイズ」のものを選んであげましょう。

商品名特徴公式サイトリンク
マルハニチロ カラフトししゃも品質が安定しており、サイズ展開も豊富。身がふっくらしています。マルハニチロ公式サイト
ニッスイ 子持ちししゃもスーパーで入手しやすく、鮮度管理が徹底されています。ニッスイ公式サイト

ししゃもフレークやほぐし身タイプを使う

自分でほぐすのが大変な場合は、あらかじめ加工されたフレークタイプや、骨取り加工がされた商品を活用しましょう。

商品名特徴公式サイトリンク
焼きししゃも素干し(各社)おつまみ用ですが、塩分が少ないものならほぐして料理に使えます。各社通販サイトなど

無塩・減塩寄りの味付けを選ぶ

ししゃもは製造過程で塩水に浸けられていることが多く、塩分が高めです。お子様用には「減塩」表示があるものや、生の状態で売られている「生ししゃも(旬の時期のみ)」を選び、自宅で薄く味付けするのが理想的です。

ししゃも入りおにぎり具材で食べやすくする

おにぎりの具として混ぜ込むことで、ししゃも単体では食べにくい子もパクパク食べてくれることがあります。市販のふりかけや、焼いた身を細かく刻んでご飯に混ぜるなど、手軽なアレンジから始めてみましょう。

ししゃもを食べる前に気をつけたいこと

お子様がししゃもを安全に楽しむためには、いくつかの注意点があります。特に「物理的な危険」と「栄養成分のバランス」については、大人がしっかりと管理してあげる必要があります。

骨が刺さりやすいので形のままは注意する

ししゃもは「骨まで食べられる」のが魅力ですが、それは大人の咀嚼力があってのことです。お子様の場合、特に背骨や頭の近くにある鋭い骨が、喉の粘膜を傷つけてしまう危険があります。幼児食の初期段階では、見た目の楽しさよりも安全を優先し、丸ごと一本を与えるのは避けましょう。

[Image illustrating the structure of small fish bones]

食べさせる前には、大人が指先で身を軽く押し、硬い骨が残っていないか確認することをお伝えします。もし一本のまま出す場合でも、お子様が横を向いていたり、遊び食べをしていたりするときは非常に危険です。必ず大人の目の届くところで、一口ずつゆっくり噛んでいるかを確認しながら食べさせてください。万が一、喉に骨が刺さったような様子(激しく咳き込む、痛がるなど)を見せたら、無理に取ろうとせず、速やかに医療機関を受診する判断も必要です。

塩分が多い商品は頻度を下げる

市販されているししゃも(カラフトシシャモの干物)の多くは、保存性を高めるために100gあたり約2g前後の塩分が含まれています。これは幼児の1日の塩分摂取目安量(1歳〜2歳で3g未満)を考えると、かなり高い数値です。ししゃも一本だけでも、お子様にとっては相当な塩分摂取になってしまいます。

塩分を摂りすぎると、未発達な腎臓に負担がかかるだけでなく、将来的な濃い味好きの習慣にも繋がります。対策としては、調理前にサッと水洗いして表面の塩分を落とす、あるいはお湯で軽く下茹でするのが有効です。また、ししゃもを出す日は他のおかずの味付けを極端に薄くしたり、ししゃもを毎日出すのではなく「週に一度のお楽しみ」にするなど、回数を調整してバランスを取りましょう。

アレルギーが心配なら初回は単体で試す

ししゃも自体は特定原材料には含まれませんが、食物アレルギーはどのような食材でも起こる可能性があります。特に、ししゃもは「魚」というカテゴリーに属するため、白身魚や赤身魚で反応が出たことがあるお子様は、より慎重になるべきです。また、ししゃもを加工する際に他の魚やエビ・カニが混入する可能性(コンタミネーション)も考慮しなければなりません。

初めて食べるときは、他の新しい食材と一緒に与えないようにしましょう。何かの反応が出たときに、ししゃもが原因なのか、別のおかずが原因なのかを特定できるようにするためです。少量を与えてから30分〜1時間ほどは、皮膚の赤みや痒み、嘔吐、咳などの症状が出ないか見守ります。アレルギー体質のお子様の場合は、事前に医師と相談の上、パッチテストや血液検査の状況を踏まえて開始時期を相談すると安心感が増します。

卵(卵巣)の食感が苦手な子もいる

子持ちししゃもの最大の特徴である「卵」ですが、この独特のプチプチ感や、ぎゅっと詰まった濃厚な味わいを苦手とするお子様は意外と多いものです。大人にはご馳走でも、子供にとっては「口の中でバラバラになる不快なもの」と感じてしまうことがあります。また、卵の部分は身よりも塩分や脂質が凝縮されていることが多いため、消化の面でも注意が必要です。

最初は卵が入っていない「オス」のししゃもや、卵の部分を取り除いた身の部分だけを与えてみるのも一つの方法です。無理に食べさせてトラウマになってしまうと、将来的に魚料理全般を拒絶するようになるかもしれません。もし卵を嫌がるようなら、細かくほぐしてチャーハンや卵焼きの具材にするなど、視覚的に目立たなくすることで、少しずつ味に慣れさせていくのがお互いのストレスを減らすコツです。

食べやすくする下ごしらえと調理のコツ

ししゃもをお子様の大好きなメニューに変えるには、下ごしらえのひと工夫が重要です。骨や皮の存在感を消しつつ、美味しさを引き出すための具体的な調理法をご紹介します。

焼いたら身をほぐして骨を確認する

最も確実な安全対策は、一度焼いた後に大人が手で細かくほぐすことです。焼き上がったししゃもの背中に箸で切れ目を入れ、背骨をそっと引き抜きます。このとき、腹側の小さな骨や頭に近い部分のトゲ状の骨も、指先で触って確認しながら取り除いてあげましょう。

ほぐした身は、お子様が一口で食べやすいサイズにまとめてお皿に乗せます。この方法なら、骨が喉に刺さる心配をほぼゼロにでき、親御さんも安心して食事を見守ることができます。身をほぐすことで、ししゃも独特の香ばしさが広がり、お子様の食欲をそそる効果も期待できます。手間はかかりますが、安全と美味しさを両立させるためには欠かせないステップです。

小さく刻んで卵焼きや混ぜご飯にする

ほぐした身をさらに細かく刻み、他の料理に混ぜ込んでしまうのも非常に有効なテクニックです。特におすすめなのが「卵焼き」や「お好み焼き」の具材にすることです。卵や生地のふわふわした食感の中にししゃもを閉じ込めることで、皮や骨のザラつきが気にならなくなります。

また、白いご飯に混ぜて「ししゃもご飯」にするのも良い方法です。このとき、青のりや白ごまを一緒に混ぜると、ししゃもの風味が引き立ち、彩りも良くなります。刻むことでししゃもの強い塩気が分散され、全体としてまろやかな味わいになるため、塩分過多を防ぐことにも繋がります。お子様が「自分でパクパク食べられる」形に整えてあげることが、食への意欲を育むことに繋がります。

カリカリに焼きすぎずふんわり仕上げる

大人はカリカリに焼いたししゃもを好みますが、お子様にとっては「硬くて噛めない」原因になります。焼きすぎて水分が抜けると、皮や骨がさらに硬くなり、口の中で刺さるような感覚を強めてしまいます。お弁当や子供用のおかずとして作る際は、中火で短時間、ふっくらと焼き上げるのがポイントです。

フライパンにクッキングシートを敷いて焼くと、油を使わずに身を崩さず、しっとりと焼き上げることができます。また、仕上げに少量の酒を振って蒸し焼きにすると、より身が柔らかくなり、お子様の弱い力でも簡単に噛み切れるようになります。火はしっかり通しつつも、表面を焼き固めすぎない「加減」を意識してみてください。

冷凍ストックは小分けで使いやすくする

ししゃもを一度にたくさん焼いてしまった場合は、ほぐした状態で小分けにして冷凍保存しておくと、毎日のご飯作りが劇的に楽になります。1食分ずつラップに包み、フリーザーバッグに入れて保存しましょう。

冷凍ストックがあれば、朝食の納豆に混ぜたり、急いでいるときのおにぎりの具にしたりと、パッと使うことができます。冷凍することで保存性も上がりますが、幼児食としては2週間程度で使い切るようにしましょう。使う際は、必ずレンジや小鍋で再加熱し、中心まで熱を通してから与えてください。この習慣があれば、忙しい中でもお子様に質の高いカルシウムを摂取させることができます。

お弁当やテイクアウトで安心して食べる工夫

外出先やお弁当でししゃもを食べるときは、家での食事以上に衛生と安全に気を配る必要があります。時間が経っても美味しく、かつ安全に保つためのポイントを整理しました。

冷ましてから詰めて水分を減らす

お弁当にししゃもを入れる際の鉄則は、完全に冷めてから詰めることです。温かいままフタをすると、蒸気がこもって水分となり、雑菌が繁殖する原因になります。特にししゃもは油分も含まれているため、蒸れると独特の臭いが出やすく、お子様が食欲をなくしてしまうこともあります。

焼き上がったししゃもは、必ずキッチンペーパーの上に乗せて、余分な油と水分を吸い取らせましょう。その後、清潔なバットなどで粗熱をしっかり取ります。触ってみて冷たく感じるようになってから詰めることで、お弁当全体の鮮度を守ることができます。水分を極限まで減らすことは、お弁当作りにおける衛生管理の基本です。

ほぐし身にして誤飲リスクを下げる

お弁当という環境は、大人が常に付きっきりで食べ方を見守れるとは限りません。特に保育園や幼稚園、公園での食事では、お子様が興奮して急いで食べてしまうこともあります。そのため、お弁当に入れるししゃもは、最初から「ほぐし身」の状態にしておくのが最も安全です。

丸ごと一本入っているとお子様は喜びますが、外出先での骨の誤飲は、家の中よりも対応が遅れるリスクがあります。ご飯の上にふりかけのように乗せたり、おかずカップの中で他の野菜と和え物にしたりすれば、こぼしにくく、誤飲の心配もありません。お子様の自立を促しつつも、安全な環境を大人がお膳立てしてあげることが、楽しいピクニックやランチタイムを支えます。

塩味は薄めにして副菜でバランスを取る

ししゃもがメインのお弁当はどうしても塩分が強くなりがちですので、副菜でしっかりと調整を行いましょう。付け合わせには、ブロッコリーやとうもろこし、かぼちゃなどの「甘みのある蒸し野菜」を添えるのがおすすめです。これらの野菜は塩分を排出するのを助けるカリウムを含んでおり、栄養バランスも整います。

また、ししゃも自体を甘辛い「つくね」のようにリメイクするのも一つの手です。ほぐした身に豆腐やつなぎを混ぜて焼き直せば、ししゃもの塩分を活かしつつ、全体の味をマイルドにすることができます。お弁当箱という小さな世界の中で、味のコントラストを作ることで、お子様が最後まで飽きずに食べられる工夫をしてみましょう。

持ち歩きは保冷で温度管理をする

テイクアウト品やお弁当を持って外出する際は、必ず保冷剤と保冷バッグを活用してください。ししゃもなどの魚介類は、常温での放置によって急激に傷みが進みます。特に夏場や暖房の効いた乗り物での移動は、細菌にとって絶好の増殖条件が揃ってしまいます。

保冷剤をお弁当箱の上に乗せる(冷気は上から下に流れるため)のが最も効果的です。また、食べる直前まで直射日光を避け、なるべく涼しい場所で保管するようにしましょう。もし、移動時間が長く、保冷環境に不安がある場合は、その日はししゃもを避けるという判断も、大切なお子様の健康を守るためには必要です。

ししゃもは年齢より「噛める・骨が気にならない」が大切

ししゃもをお子様の食卓に取り入れる上で最も重要なのは、実年齢という数字以上に「その子が今どれくらい噛めるのか」「骨という存在を怖がらずに食べられるのか」という個別の成長に寄り添うことです。

カルシウムやビタミンDなど、成長に必要な栄養がぎゅっと詰まったししゃもは、上手に取り入れれば育児の強い味方になります。丸ごと一本食べられるようになるその日まで、ほぐしたり、混ぜたりといった少しの手間を惜しまず、お子様の「おいしい!」という笑顔を育んでいきましょう。今日から、ししゃもという新しい食材との出会いを、親子で楽しんでみてください。

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この記事を書いた人

食材の背景や栄養、行事と食事の関係、食べ方のマナーなど知れば知るほど、食はもっと楽しく、奥深く感じられるもの。このブログでは、料理の基本や豆知識、レシピに加えて、季節の食文化や健康の話題まで幅広く紹介しています。毎日のごはんが、ちょっと特別に感じられるような“知る楽しさ”をお届けしています。

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